先日ベーシックインカム(以下BIと略します)について書かれている本を2冊読みました。一つはBIについて基本的な理念などが書かれているもので、もう一冊は経済学者の井上智洋氏が、AIと絡めた視点でBIの必要性を詳しく説明されている本です。
まず、「目から鱗」のように感じたのが「収入と仕事を分けて考える」という視点。
常識にとらわれれば当然、仕事=収入源 となりますよね。これを分けて考えるのが BIの基本となります。
生きていくために必要な最低限の収入が確保されたときに、一体自分は何をするのか。
このことを突き詰めて考えれば自分の使命、役割、何をするために自分は生まれてきたのか、という問いにもつながってきますし、もっとシンプルに「本当に自分がやりたいことは何!?」を考える、といった方がしっくりくるかもしれません。
それらを考えたときに、「本当はやりたくないこと」を続ける人はいないと思うんですね。お金のためではなく、本当にしたいことができるようになる、「自由」になる…というのが、ベーシックインカムの「肝」になります。
ところで金額的なことを提示しますが、日本ではBI絡みで「70,000円」という数字をよく見かける気がします。
こんなに具体的な数字が出ているということは、裏ではもう実施されることが決まっているのかな、とも感じることがあります(^^;)
新聞で、この70000円という「数字」だけを取り上げて、「今生活保護を受けている人は金額が減らされる!!」と主張している人を見かけました。
さて、本当のところ、どうなのでしょうか?
ところが、生活保護が必要な人の中で受給資格が認められている人はごくわずか(20%程度)というデータがあるようなのです。つまり、本当に必要な人にお金がほとんど届いていないのが現状とのこと。
また、BIになれば、就労で得たお金によって受給額が減らされることもありませんので、生活保護世帯にありがちな「下手に働くと却って収入が減る」→働く意欲がなくなる という悪循環が解消されるとも言われています。
これらを総合的に考えると、BIに移行した方がむしろ今よりも多くの人が、貧困に苦しめられている現状から抜け出せる可能性は高いのではないかと感じました。
さらに、BIを導入することで、老齢年金・子ども手当て・雇用保険 の概算20兆円が不必要となるそうです。
加えて、公共事業予算・中小企業対策費・農林水産業費・福祉費・生活保護費(医療費を除く)・地方交付税交付金の計16兆円が削減可能になるとのこと。…そもそもこれらは、元々不要な雇用や所得を無理に作り出すために存在しているのだとか(笑)
こういったお金をBIの財源に充てるとして、あと64兆円が必要になり、それを所得税で賄うと税率を一律25%引き上げる必要があるそうです。
個人の平均年収は400万円前後とのデータがあり、25%増税になると100万円税金が増えることになります。ただ、BIで84万円給付があるので±16万円となり、そんなに今と変わらないように感じます。
ちなみに、ちょうど年収が336万円の場合、増税額と給付額が同じになり損も得もなくなるポイントになるそうです。
所得税率を上げるという方法以外に、相続税の税率を検討する(100%を主張する人も)という考え方もあるらしく、「55歳定年」の話で何の前知識もなく同じことを考えていた(笑)自分としては、そんなに「はずれ」の考えでもなかったのねーと、ちょっと嬉しくなりました。
このように経済学の視点から、財源確保は無理なことではないことも論じられていますので、日本はもうこのまま突き進んで良いのではないかと(笑)(;^ω^)
井上先生の理論展開が素晴らしく、痛快な感じ!?で大変楽しく拝読いたしました。専門的で難しい部分もありますが、自分が理解できる範囲で、興味深く拝読いたしました。
本書はBI以外のことも幅広く書かれていて、日本の借金は順次減らせることや、銀行中心ではなく国民中心の貨幣制度(Cレジーム)のご提案など、これまで自分が全く知らなかったこと・気づいてもいないことを知ることができて、本当に読んで良かった! 本でした。
…ってか、こういう方にこそ日本の政治を託したい、お願いしたい(笑)、ぜひ立候補していただきたいです。
ところで、AI時代でも残る仕事は①creativity系 ②マネジメント系 ③ホスピタリティ系 の3つと考えられるそうです。
そしてやがては、人口の1割しか働かない(働けない?)世の中になる…とのことで、AIがらみでもやはりBI導入は必須のようですね。そうしないと、多くの人が「飢え死に」(笑)することになりますので。
話が冒頭に戻りますが…
お金のために働く必要がなくなっても、今の仕事を続けるのか。それとも、他のことをするのか。
これ、すごく重要な問いかけだと思います。
BIがきっかけとなり、誰もが自由に本当にやりたいことをする世の中…それってまさに、アストラル界そのもの!! ではないかと。
ニューエイジはもうほとんど「卒業」してしまいましたが、あえてこれを「アセンション」という言葉で表現したいと思います。
この流れでいくと物質世界でも、もしかすると「アストラル界が実現できる」=ある意味アセンション!? の可能性があるのかも、と感じました。BI恐るべし・・
そして「スピリチュアリズム」の視点から考えれば、これも霊界からの後押しがあって進められている案件なのかもしれないなぁと感じます。
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